その介護転職、本当に意味のあるもの?入社までの心得と注意点

その介護転職、本当に意味のあるもの?入社までの心得と注意点

無事に内定が出た後も、一段落するまでは気は抜けません。現職から退職を引き留められたり、いざ転職先へ入社しても早期離職してしまったりと、内定後にもリスクは色々な所に潜んでいます。

トラブルなくスムーズに転職できるよう、ここでは慰留された時の対応や入社当日の心得をアドバイスしていきます。

慰留の問題点と対処法

内定を承諾した後は、いよいよ入社になりますが、その前によく問題が起きがちな現職の退職に関してご紹介します。

慰留される前に知っておくべきこと

人材不足の介護業界では、退職を申し出た際に管理者から慰留されるケースが非常に多いです。

  • 次の後任が決まるまでは何とかいてもらえないか?
  • 今辞められると残った社員に負担がかかり退職が止まらなくなる。
  • 給与を見直すので、残ってもらえないか?

等々、慰留時によく言われることです。

人材不足の中、一人の退職(特に夜勤に入る方の退職)は、連鎖的な退職を引き起こすことがあります。

日々介護が必要な方をお世話する中、介護職員不足でサービスレベルを低下させてはならないのですが、これらの言葉で残った場合、さらなる職場環境の悪化につながることが多いのです。

報酬単価が公定価格で決まっており、人員基準や設備基準も決まっている介護事業では払える給与も同水準になると思われがちですが、多くの求人を扱う当社のような人材紹介会社にいると、同じエリアの同じ施設類型でも年収にかなりの差があることがわかります。

また、毎年20%の離職率になる特別養護老人ホームもあれば、過去3年でほとんど辞めない特別養護老人ホームもあるのが実態です。

同じ施設形態でも給与の差が出てくる原因とは?

同じ施設形態でも、施設によって給与に大きな差が出てくるのは、いったい何が原因なのでしょうか?

それは経営力の違いです。

まず管理者が優秀な事業所は、効率的なシフトで働いているため離職が少なく、高めの給与を払える傾向にあります。そして管理職の方が優秀な法人は経営者も優秀です。

現場の職員の日々の問題点に常に関心を持ち、経営者自らが解決にあたるような法人/事業所とそうではないところは、給与水準、離職率、介護サービスのレベルなど全てにおいて違いがあります。

慰留に応じた後に起こることとは?

その場しのぎの説得で退職意向の職員を引き留め、何とか運営している事業所は結局のところ職員が疲弊し、悪循環に陥ります。

説得にあたっていた管理者も、本当は引き留めたくないのに立場上引き留めなくてはいけなくなることで精神的に疲弊して辞めてしまうこともよくあります。

許容以上の離職に対して経営者が抜本的な手を打たず、現場の管理者の説得で問題を解決しようとするのは問題の先送りをしているにすぎず、慰留に成功すると、抜本的な解決策を考えることから再び目を背けてしまうのです。

慰留を鵜吞みにせず、トータルで判断する

このように慰留の言葉に乗ることで、ご自身のキャリアが失われるばかりか、その法人が変わる機会を奪ってしまう可能性もあります。

もちろん、誰でも今まで施設にお世話になった気持ちや、同僚、入居者や利用者のことを思う気持ちもあると思います。

その点をもちろんないがしろにするわけではありませんが、「それはそれ、これはこれ」と、慰留にのるべきなのか、きっぱり断り次へ進むべきなのかは、ご自身のキャリアにおいて必要なことなのかを軸に考えるべきでしょう。

慰留の言葉を鵜呑みにせず、ご自身にとっての最善な選択は何なのかをじっくり考えましょう。

早期離職のリスクについて

離職は入社から1か月以内が一番多く起き、特に最初の1週間が多いと言われています。心機一転、期待をしていざ入社してみたものの、介護のやり方・職員の言葉遣い・対応が難しい先輩職員がいる等、外からは見えなかったことが気になり「失敗した、次を探そう」という考えが起きてくるものです。

早期離職のリスクは、主に以下の2つです。

  • 早期離職が多いと転職する度に労働条件が悪くなる
  • 自分自身に逃げ癖、負け癖がついてしまう

最終的にはご自身の人生ですので、自分で辞める/残るを決めれば良いわけですが、早期に退職してしまうリスクはあまり認識されていないため、この点を解説したいと思います。

早期離職が多いと転職する度に労働条件が悪くなる

このケースに該当する人は非常に多いです。給与が下がっても今の職場よりはましという考えもあるでしょうが、早期(1年以内)の退職回数が多ければ多いほど、良い労働条件の事業者から内定が出なくなります。

当社のご紹介で内定が出ない理由ナンバー1は、「転職回数が多すぎる」です。特に1年以内の在職期間の職歴が連続してあると大変印象が悪くなります。

自分自身に逃げ癖、負け癖がついてしまう

ここで言う「負け癖」とは、障害や困難に直面した時にそれを解決する努力を放棄し、安易に別の道を選択することです。別の道を選択しても、かなりの確率で同じ障害や困難が待っていることを忘れてはなりません。ご自身で問題の解決を試みず、すぐに辞めるという選択をすることで、次はもっと耐えられなくなってしまうのです。

言い方がきつい先輩職員が嫌で早期退職したところで、次の職場にもいる嫌な先輩や同僚、上司がいる可能性は十分にありますし、幸いいなくても、将来入社してくることもあり得るわけです。

避けるのではなく、対応方法を習得するという選択をしない限りは同じことが連続して起き、最後は労働条件も悪く、望まない職場以外の選択肢がなくなってしまいます。

まとめ

自分なりにできることをやり、その経験からこの先の人生でも役立つ何かを取得したという状況で辞めるのと、何もせずすぐに辞めるのではその後のご自身の人生が大きく変わります。

慰留された時は冷静な対処が必要ですが、最終的に退職を決めた時に最も大切になるのは退職理由です。次の職場の面接でも、なぜ前職を退職したのかは必ず聞かれます。そしてその時にどのような話をするかで、面接官に与える印象も大きく違ってきます。

ぜひ、辞めたいと思ったときは、この記事を思い出して頂ければ幸いです。